かがり火狂言

J-CROW2005-10-08

多分はじめてガンダムとは全く無関係な話を書きます。
地元でかがり火狂言というのがあったので見に行ってきました。かがり火狂言というからには、照明は当然かがり火なのかと思いきや、普通の電灯だったのでちょっとがっかりしましたが、思ってた以上に楽しかったです。もしかしたら難しくて(内容が、というより言葉なんかが)楽しめないんじゃないかと思ってましたが杞憂でした。元々狂言って言うのは大衆芸能ですから、分かり易さが最優先されてるんでしょうね。日本のお笑いの原点を見ました。
一つ感心したのは、一つの演目がほぼ30分ジャストで終了していること。芝居なんかには疎いので良く分かりませんが、呼吸が掴めてないと予定時間通りに終わらせるのって結構難しいんじゃないでしょうか。変なところでプロの妙技に感心してしまいました。でも、30分といえばテレビ番組1本分。狂言って、昔の人にとっては今のテレビドラマやアニメを見る感覚で見るものだったのかも知れませんね。
もうひとつ、狂言ってほとんど道具を使わないんですね。今回は扇とおかめのお面と小刀二振りのみ。後は演者の演技と観客の想像力に委ねられるわけです。そういう意味で、これって演者と観客の共同作業で作る芸能なんだな、と感じました。ドラマやアニメではそこまで想像力働かせる必要ありませんからね。歌舞伎の黒子なんかもそうですが、ある意味お約束があって、それを観客が納得してるという前提があるんですね。演者があるものとして演じてるのに、観客が「そこには何もないじゃん」って突っ込んだら成り立たない。ガンダム見て、「そんな巨大ロボットは非現実的」と突っ込むようなものです(笑)
後、今回は会場も結構由緒ある場所でした。私の地元は元々宿場町なんですが、今日の舞台となった場所は江戸時代に皇女和宮が宿泊した場所だそうです。普段は一般公開されていないので、そこが見れたことも収穫の一つでした。