壇ノ浦の合戦

大河ドラマ義経』の今回のお話が源平合戦でのクライマックスともいうべき壇ノ浦の合戦でした。やっぱり最終決戦というのはいいものです。単純に勝敗が決するということ以前に、敗者の側の悲壮感や哀れさが伝わってくるからでしょうか。
最終決戦といえば、ガンダムでいえばア・バオア・クーです。で、ちょっと考えてみて、意外とア・バオア・クー戦と壇ノ浦で共通点の多いことに気づきました。……いや、強引なのは分かってますが。
まず、双方もう奇策無しの正面決戦だったということ。まあ、どちらの決戦でも全くなかったわけじゃありませんが、少なくとも一の谷や屋島みたいな奇襲も、ソーラレイやソーラシステムのような超兵器もなかったわけですから。ある意味、戦力的には五分五分の戦だったんですよね。結果的に壇ノ浦では潮の流れが、ア・バオア・クーではザビ家の内紛の間隙が勝敗を決したわけですが。
もうひとつ、両軍とも既に実質上の指導者がいなかった点も共通してます。壇ノ浦では平家方に清盛は既になく、源氏も頼朝は健在ながらはるか後方の鎌倉にいます。ア・バオア・クーでは、ザビ家のトップだったデギンは既に死に、軍を束ねていたギレンも序盤に殺されてますし、連邦では既にレビル将軍が命を落としています。
では、両軍の大将であった源義経平知盛アムロとシャアに当たるかというと……これは全然当てはまらないんですよね。義経は仮にも一軍の大将ですから、一兵士に過ぎなかったアムロとは立場が違いすぎますし、第一義経は勝つ為には手段を選ばない人ですから(今回のドラマでも戦の常道に反して漕ぎ手を狙うシーンがありました)、一年戦争でいえばマ・クベあたりに近いんではないかという気がします。戦術的には天才的でも、自身の戦闘能力はそう高くない点も含めて(私は、義経自身はそれほど強くなかったと考えてます。牛若丸時代は後世の捏造ですし、八艘飛びって、あれ実は敵から逃げまくってただけだし)まあ、マ・クベは政治も出来る人ですから、その点は義経とは徹底的に違いますが。逆に戦術面においては義経の方が遥かに優れていたはず。
一方の平知盛ですが、彼はなんとなくドズルに近い気がします。総大将の弟という立場ですし、軍事的な才には長けているし、一門の信頼も厚かったようですし。
そうそう、平家とザビ家の共通点として、政治に長けた兄が早死にしている点もありますね。平家で言えば長男の平重盛、ザビ家で言えば次男のサスロ・ザビですね。
ああ、なんだか壇ノ浦と関係ない方向へ話が進んでしまった……
結局何が言いたかったかというと、なんで大河ドラマ能登教経が出てこないんだーっ!!ということで(本論と全然関係ないじゃん!)いや、平家最強の武将で、『平家物語』では義経とも因縁浅からぬ教経の出番をカットした理由がマジで分からないです。

ということで、たまには歴史のお話もいいかな、と思った次第でした。